琵琶湖以外の鯉は全部外来種!?ちょっと待てい!
下記のとおりです。
国立環境研究所が行った、日本のコイのDNA解析についての記事を見つけました。かなり専門的な文章ですが、ポイントをまとめると下記のような感じです。
・現在の日本の自然水域には、日本在来のコイと、大陸由来のコイが存在することが判明した
・国内の11箇所(宮城県から高知県まで)からコイを収集してDNA解析(ミトコンドリアDNA解析)行った結果、日本の湖沼で採集されたコイ166個体のうち97個体は、大陸由来のコイであることがわかった。(2008年論文発表)
・琵琶湖で20m以上の深さの水域にいるコイは、日本在来種。大陸由来のコイとほぼ交雑していない
https://www.nies.go.jp/kanko/news/36/36-5/36-5-03.html
宮城県から高知県までの自然水域で採集された166匹のうちの97匹ということは58%が大陸由来のコイ。逆に言うと、42%は日本在来のコイということです。
10匹釣れば4匹なら、我々もきっと釣っていますね(^^)
コイは外来種だという人の論拠は、この「大陸由来のコイ」のことです。その理論にも疑問の余地はありますが、かりにその理論に基づいたとしても、42%もいる日本在来のコイをそれに混ぜてはいけませんよね。
ありがとうございます!!
川太郎さんからご紹介いただいたページを拝見しました。
マスゴミはあまりに「琵琶湖以外にいる日本の鯉はすべて外来種!」「野鯉は琵琶湖だけ!」「鯉は殺処分してもよい」と流布するのはどうなんだ!?
これに対し日本の研究者は、現生コイと区別がつかない咽頭歯が縄文貝塚や古琵琶湖層から出土することから、日本のコイは人間が大陸から持ち込んだものではなく、もともと分布していたと考えていました。しかし、つい最近まで盛んに放流が行われていた現在の湖沼のコイが本当に日本在来かどうかについては、確たる証拠がない状態でした。
さらに、この結果をふまえて各個体の由来を集計すると、日本の湖沼で採集されたコイの半数以上(166個体のうち97個体)は、大陸由来のコイであることがわかりました。日本の自然水域には予想外に高頻度で国外由来のコイが生息していることが判明しましたので、この研究成果は「mtDNA 解析により暴かれたコイ外来系統の隠れた大規模侵略」と題し、2008年に論文発表しました。
参考元:https://www.nies.go.jp/kanko/news/36/36-5/36-5-03.html
半数近くが在来の鯉の可能性があるという研究結果です。
確かに私のような素人が見ても、いわゆる琵琶湖の在来の野鯉と飼育型の鯉では体型が違っているのはわかります。ただ、スマートでのっぺりした個体も少なからず釣れますし、すべてが外来種の鯉とは思えなかったんですよね。
昨今の「池の水を抜くブーム」により、鯉は悪さをする外来種であり鯉は殺処分すべきだという意見が広まりすぎてしまいました。マスゴミの拡散力にはあきれるばかりです。
半数以上が在来の鯉の可能性があるのであれば、今までのように池の水を抜いて捕まえた鯉を片っ端から殺処分してしまうのは大問題になるのではないでしょうか?
番組では池の水だけでなく、用水路や小河川も一部せき止めて外来種を採取。完全な外来種で在来種と交雑ができず、在来種を捕食しまくるようなブラックバスやアメリカナマズ、ミドリガメなどを処分するのは、人間側の理由云々の議論をさておき、理解できます。
前の記事でも書きましたが、鯉が外来種として大々的に取りざたされる前。30年以上前以上前は様々な水生昆虫や動物が今よりもいたと思うのですよ。減少の原因が鯉だと決めつけるのもいかがなものかなと。
「池の水を全部抜く」系の番組に触発されて、外道の鯉が釣れたら殺処分する輩が増えないかと心配になります。
錦鯉は国魚だし、その原型とも言える鯉を殺処分するのがどうにも解せません。
ちょっと鯉擁護の記事でもいくつか書きますかね。
炎上覚悟と言えば格好いいのですが、過疎ブログなのでそもそも読者がいないので、自分の鯉に対する偏愛、独断と偏見でガツガツ擁護する記事を書いても炎上しないから大丈夫そうだな^^;
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